O サイトー FG−20

斉藤製作所の4サイクル ガソリンエンジンの第2弾 FG−20です
説明書の一部を頂きます

FG−20はFA−125aをベースに各部をガソリンエンジンに対応する様に再設計し、小型ガソリンエンジン用ポンプ付きキャブレター及びイグニッションシステム、小型スパークプラグを装備し、扱いやすさを重視した高性能かつ耐久力及び軽量化に重点をおいて設計された模型飛行機専用4サイクルガソリンエンジンです。

機体目安 4サイクル 91〜100クラス
エンジン本体重量     690g
マフラー重量         83g
イグニッション本体重量  150g
地上最高回転数   約8000〜9500 rpm
静止推力 APC 15*6 4.3kg  15*8 4.0kg  16*6 4.7kg
燃料  ガソリン:オイル  20:1  容量比
イグニッションシステムの電気消費量  1分で13mAh  1000mAh以上のバッテリーを推薦
燃費  約10cc/1分間 フルスロットル 約 9000rpm

横から見るとこのようになります。キャブの所に小さい箱があるのと、フロントハウジングにタイミングのセンサーが付きます。
FG−20のロゴがいいです。
付属品のイグニッションです。プラグコードはシールドで絶縁仕様。プラグキャップは抜け止めのピアノ線が付いています。
その他の付属品です。左はプラグレンチでグローの物より穴が長くあいています。タペットの隙間ゲージなどもあります。
マフラーはグローと同じだと思います。排気音もほぼグロー125と同じです。
プラグはグローと同じ径ですが長さが長いのでプラグレンチが付属します。六角部分の隙間にプラグキャップのピアノ線がはまり込み抜け止めの役をします。
機体はプライマス90.以前はYS91ACで飛ばしていました。全備重量は3.6kgぐらいでした。エンジンを他の機体に積んだので3年ほど天井に吊るされていたのを復活させました。フローティングマウントが搭載されていましたがサイズが上手いこと同じなのでボルト4本でそのまま載せ変え出来ました。エンコンも微調整でOK.しかしこの後トラブルの根源になろうとは、、、、
この機体はいたるところに軽量化の肉抜きがしてありメカ積みは難しそう。それで燃料タンク固定用の4個の穴を利用して重くはなりますがメカプレートを作りボルト止めしました。メカプレートにタンクなどを結束バンドやマジックテープで止めるようにします。タンクはIMの190cc+ガソリン用のゴムキャップ。
機首回りはコードやチューブがむき出しでちょっと見苦しい気もします。クランクケースからのブリーザーは脚に沿わせて排気します。ここからかなり汚い排気が出ます。
イグニッションバッテリーはスイッチ無しでコネクターの抜き差しで行います。慣らしが済んで普通に飛ばすと10分飛ばしても燃料は三分の一残ります。すこぶる経済的です。


2009年3月1日
マニュアル通りにエンジンを始動する、簡単に爆発がありこりゃいいやと立ち上がると止まってしまった、5秒ぐらいか。
その後は爆発はするが回転が続かない、2,3秒しか回らない。どうしたことだ?
ニードルの開き具合、スロットルの開き具合を色々変えてやって見るがどうしても爆発音はするが回転が続かない。
お手上げだ、プラグを外してみると燃料は来ているし火花も飛んでいる、ナゼなのか分からない

翌日、斉藤製作所に電話して状況を説明するとやはり原因不明で送ってくれとのこと。

3月5日
サイトーから電話があり順調に回っていますよ、1時間ぐらい回してますとのこと。
何で???どうやらフローティングマウントがダメらしい。些細なことだが振動がキャブの吸い込みを邪魔するようだ。
最新のカタログにはフローティングマウント不可と書かれている
私はクレーマーではありません、私の経験で新しいノウハウが出来たのです。

3月8日
フローティングマウントをのけて、直付けすると何事も無かったように回りました。
ほんとに不思議ですがそれだけのことで全く回らなかったのは不思議でした。
一応慣らしもメーカーさんがしてくれたので普通にニードルを絞ってみました。
なんとAPC 15*8 を8800回しています。ラジコン技術にレポートしてあったのと同じです。
雑誌に書いてある数字程いきなり回ったエンジンを私は知りません。
この日は少し甘めで5フライトほどしましたがまだ慣らしのつもりでほとんどを全速で飛ばしました。
ただ宙返りの降りでスロットルを絞るとそこからかぶり気味でなかなか回転が上がりません。

3月20日
少しずつスローを絞り込みながら飛ばして様子をみる。
3フライト目にエンスト、まるで焼きついたような止まり方だったが上手く着陸できた。
良く見るとプラグが折れていた、ガイシ部分が外れたような格好だ。
後日サイトーに電話。状況を話すと、キャップを抜く時にこねて折れたことがあるが飛行中に折れたことはまだ無いとの話だった。
代わりのプラグを送りますとのことで、ついでにもう1個のプラグと他のパーツも頼んだ(これは実費です)
何か買わないとクレーマーの様で申し訳ない気になった。
この時点ではプラグは外注品と聞いていたが、最新のカタログでは自社製品になったようだ
私の経験が少しは役に立ったのだろうか?

5月10日
新しいプラグが届いてから9フライトしました。
APC 16*6でも 8800rpmです。メーカーデーターではこちらの方が推力があるようなので変えました。
スロー絞りを調整し何とか滑らかに吹き上がるようになりました。
現在はトルクロールが出来るぐらいのパワーでスロットルは8,9分目ぐらい
そこからフルハイにしてやっと上昇できるぐらのパワーです。


FG−20はメーカー値ではグローの90〜100クラスとなっています
3年前のイメージですがYS91ACのペラは15*6でしたがフルパワー時には、1割程度
低中速時には3割程度YS91ACのほうが勝っているように思います。
スロー調整がもっと決まれば吹き上がり感がよくなると思いますので参考値です。

重さ比べ
                 FG−20          FA125        YS91AC
本体重さ           690g            620g         750g
マフラー            83g             83g 
燃料タンク          IM190cc 51g      IM 420cc 87g
イグニッションアンプ    150g             0g
イグニッションバッテリー  100g            0g           


FA125と比べFG−20 が 約300gの増加になります。   

イグニッション用のバッテリーですが、メーカーは1000mA以上を推薦しています
フルハイで 9000rpmと考えて 1分で13mAhとなっています。
1000mAのバッテリーならフルハイで飛ばして77分飛べることになります。 

私は前回750mAのニッケル水素バッテリーで5フライト(エンジンの始動から停止までは60分ぐらい)
使用してフタバのBR2000で計ったところAttentionの位置にありまだ1フライトはいけそうな感じでした。
私の飛ばし方で全体的にスロットル7割ぐらいとするとそのぐらいの数値に当てはまります。

私の感想
このエンジンは90クラスのアクロ機にはややパワー不足を感じます。
かと言って70クラスの機体には重量面で不可能です
(現在 FG-16が発売されました これも70クラスのアクロ機には重量の関係でパワー不足と思います)
1フライトで150ccぐらいですので1日5フライトなら燃料代は100円そこそこです。
この経済性は最高のメリットです。
私のお勧めはスケール機です。
テールヘビーになりがちなスケール機こそエンジンとその他パーツが重たいFG−20は本領を発揮すると思います。 
スパークプラグを装備しますのでエンストしにくい点もいいです。

ガソリン機は汚れないと言われますが、エンジンむき出しのプライマスはタンクの空気抜きとキャブからの吹き返しで結構汚れます。
またブリーザーからの排気は汚れが凄いのでスケール機に積む時はラジコン技術誌で紹介されていますフイルムのケースを使った浄化方法がお勧めです。

最後に、2度にわたる私のトラブルに親切に対応していただいた斎藤製作所にお礼申し上げます。
いずれも送料メーカーもちで助かりました。