PHEASANT フェザント

フェザントは福岡市のY崎さんが作られているUコンスタント機です。
15,25,45,60の各クラスがありプロフィールスタイルは全クラス、45,60クラスは箱胴スタイルもあるようです。
特徴は厳選されたバルサ材を使い非常に軽く仕上がっています。
飛行性能は日本選手権にも数多くの機体が参加しているほどで折り紙つきです。
設計図はなくて全て頭の中にあるそうで1年間でクラスを問わずに20〜30機は製作するそうです。
基本的に3機を同時に製作するそうでこのパターンが一番能率が良いそうです。
それでは私のものになったフェザントを観察してみましょう。

プロフィールの15クラスでエンジン仕様です。10フライトぐらいしたそうですがあまり飛ばすこともないとのことで譲り受けることができました。
横から見るとバランスの良い側面をしているように感じます。KMCのキットの場合は基本的に素材のバルサの定尺の都合で測板の高さが75mmにせざるを得ないそうですが、この機体は一番高いところで95mmほどあります。側面積が広いほどワイヤーのテンションが強くなるらしいので小型機にはありがたいです。(ラジコンではナイフエッジで良く浮くと言います)
このクラスでもテーパー翼を採用していて手間がかかっています。
エンジンはスーパープライZ−GPのものを載せてみました。電動にする予定ですがとりあえずエンジンで飛ばして見ます。この状態で重心位置が合っているはずなので電化するときの参考になります。
かなりの厚翼ですが綺麗に肉抜きされて軽量にできています。このクラスでは珍しく前後縁プランクでリブキャップがあります。
内翼は翼端板も肉抜きされてラインガイドが埋め込まれています。プランク材をスパーまで伸ばせば丈夫になりますが材料費、重量などでこのような仕上げだそうです。
水平尾翼は組み立て式。手間がかかりますが軽量化に重点が置かれているようです。厚さは測ってみると5.2mmありました。
片側にIMヒンジ小は2個で外側だけにヒンジビスが打ってあります。
エンジン仕様なのでラダー部分がオフセットしてあります。垂直尾翼部分も組み立て式でテーパー状になっています。
幅の狭いプロフィール胴ですがリンケージは内蔵式です。
クラスに拘わらず丈夫なホーンが使ってあるようです。
フラップはIMヒンジ小が片側3個で外側のみヒンジビスが打ってあります。ヒンジ部分は完全に掘り込んで後縁とフラップ部分の隙間が無くなる様な加工はせずにヒンジテープが貼ってあります。こうすればヒンジを接着しなくても抜けることはありませんね。ヒンジの接着はかなり気を使う工程なので早くて確実な工作方法だと感心しました。
細いタイヤに細いパンツと手を抜くことなく作ってあります。
頭の取れたFBテイストと重ねてみるとアライメントは大体同じです。スタント性能を追求するとこのぐらいの値に落ち着くのでしょうか。フェザントのほうが頭は長いです。
FBテイストはバッテリー込みで約700g フェザントは643gで燃料を入れればほぼ同じぐらいになります。
こちらは電動仕様のプロフィール45クラスと指定して作って頂きました。この状態で826g、全長1025mm全幅1350mm。翼はフイルムですが胴体はグラス貼りの塗装仕上げです。カラーリングは黒系統の1色で直線が基本です。何箇所かにグラデーション塗装がしてありますがマスキングをして多色に仕上げるより手間がかからないそうです。
翼面積は私の計算では37duです。
電動なのでラダーのオフセットは無し。水平尾翼の厚さは約10mm。
エンジンマウントのように堅木がありますのでそれなりのマウントが必要になります。ジュラ脚に綺麗なホイルパンツ。
リブの造形が美しい。
ノーズの絞込みやキャノピーへのラインが精悍です。
どのようにしてモーターを取り付けるか思案中。
裏面はこんな感じです。
フラップのヒンジはIM中が片側4個。
外側の2個はビス止めで全体にヒンジテープが貼られています。
このクラスの機体を飛ばす人はほとんど落とすことは無いでしょうが、今まで落としまくっては修理をしてきた自分としてはもう少し早くこの方法を知っていれば簡単に修理ができたのにと思います。
犬や猫の様に   裏返して   なぜなぜ   したい


フェザントとは雉のことですがY崎さんはUコンの他に雉打ちが趣味だそうで
狩猟シーズンに仕留めた雉の供養のために1年かけてそれ以上の雉を作って大空に羽ばたかせているそうです。

機首はこだわりの造形です。モーターをバックマウントで取り付けるには正確にマウント材を取り付ける必要がありますが丸い胴体なので墨付けも大変そうであきらめました。
ほかの方法で取り付けるために内側を少し削りました。
用意したのはyam-jinさんが販売しているモーターマウントです。フロントのベアリングはオプションですがこの状態で52.7g。
モーターシャフトもyam-jinさんのオプションの100mmの物に交換。yam-jinさんのHPに詳しい交換方法が書いてあるのでその通りにやれば思ったより簡単でした。
シャフトの長さはプロペラアダプターがほぼベアリングに当たるぐらいに切りました。ベアリングはフランジ付で後ろからオプションのセキュリティリングでおさえています。気になった芯ぶれですがまったくありません、すばらしい加工技術です。この状態で246gです。
すっきりと収まりましたが放熱板がプロフィール機には似合わないような?
プロペラはAPC12*6ERでリポは4S−2700mA、モーターはOMA−3820−960、ESCはキャスル50A.テンペストさんによればノンガバナーで使うなら安い物でもよいそうです。
リポはマジックテープで胴体に貼り付けた後にぐるりと巻きつけて止めます。ESCは両面テープ留め。
加速減速の状況を示すLEDは延長コードで伸ばしてこの位置にしてみました。
完成重量はバッテリー280g込みで1470gとなりました、思ってたよりは重たいです。
タイマーはフラップのラインが良いと聞いたのでこの位置に両面テープ留め。プロフィール機のためコードがごちゃごちゃしているので見掛けが悪いがうまい方法はないものかと考え中。


どのぐらいのパワーで飛ばせば良いのか1分ずつ軽くまわしてみました
パワー30% 15.63V 20.9A 327W 8280rpm 残量 84% 真上を向けて何とか上昇するパワー
パワー35% 15.35V 29.5A 453W 9150rpm 残量 77% 余裕の上昇パワー
パワー40% 14.78V 39.2A 580W         残量 72% パワーありすぎモーターがかなり熱いので過負荷に注意
となりました、OSではこのモーターは3セルで使用する前提でしょうか定格電圧11.1V定格電流40Aとなっていますので4Sなら30Aぐらいで使うのがよさそうです。
地上ではGがかからないので加速を示す青LEDが点灯しっぱなしでしたのでややUPした数値かもしれません。

5月21日
調整フライト
1フライト目
1分 パワー 33% ↑の測定値からこれぐらいで始めました
ラップを10周分測ろうとしましたが10周しないうちにアラームがあり計測不能。
2フライト目
1分30秒 パワー 35%〜37%
10周で54.78秒 15クラスからするとすごい引きで宙返りは余裕で出来る。
3フライト目 バッテリーを変えて
1分30秒 パワー 37%〜39%
10周で53.31秒 
4フライト目
1分30秒 パワー 40〜42%
10周で51.75秒 モーターはお風呂の温度ぐらいで大丈夫

2種のフライト

フライトタイム ファーストステージ ファーストパワー ファイナルパワー アクセルパワー ブレーキパワー アラームパワー スイッチィングポイント アクセルレンジ ブレーキレンジ
4分 1分30秒 40.0% 42.0% 7.0% 3.0% 33% 3.20G 2.00G 2.00G

1フライト目
ラップは5.1〜5.2秒でやや遅めですが十分な引きがあるので飛ばしてみました。
水平高度はやや高めです。なんの問題も無く2種はとばせました、縦八頭上八はテンションがしっかりあるのでFBテイストよりかなり飛ばしやすいです。
2フライト目
45クラスの引きになるとスポーツをしていると言える感じがします、60クラスになるとどんなんだろう?
予定よりラップが遅いのでブレーキの赤LEDはほとんど点灯なしで上昇時などは青LEDが加速中を教えてくれる。
4分のフライトでバッテリー残量は25%、これではF2Bをこなすことが出来ないことになるがどうしたもんか?

5月22日
福賀飛行場でお披露目、しかしバッテリーを忘れてしまい4S2600mAを借りてのフライト。
スイッチングポイントを 2.98Gにした。
1フライト目
容量が少ないので3分40秒にしたら頭上八を始めた時にアラームで終わり。
3年前のものらしくパワーがやや低めでラップも遅めだったように感じるが問題なく飛ぶところが45クラスだ。
2フライト目
4分に戻して飛ばす。大きくなっただけで15クラスと同じように飛ばしても0.5点分は良く飛んでいるように自分としては思う。
ゆっくり飛ぶのでコースを見ながら操縦している感がある。
日が長くなったので家に寄ってバッテリーを持ってもう少し飛ばす。
3フライト目
LEDが良く見える、宙返りの8分の5〜6が青点灯8分の1が赤点灯で良い感じかな。
4フライト目
だいぶ慣れてきたので水平高度を1.5〜1.8mで飛ばす。
リバースウイングオーバーの背面がFBテイストより低く2mちょっとぐらいで割りにふらつかず飛ばすことが出来る。
無理をしているわけではないが機体の性能が良いのだろう自然にそんな飛びになったのは嬉しい。
スイッチングポイントを決めるためにもう一度ラップを測っておく必要がありそうだ。
4分では2種の演技と四角逆四角三角がぎりぎり出来る時間なのでラップやバッテリー容量も考える必要がある。

静止状態で電流地を測ってみた、回り始めて30秒後で
14.91V 39.4A 588W 9810rpm
上空でも40Aなら4分しか飛ばないことになるぞ。

6月25日
FBテイストでF2Bが何とか飛ばせるようになったが時々軽いフラッターを起こすので今日からはフェザントで練習することにした。
45クラスになると引きが強いので油断すると引っ張られてバランスを崩しそうな時があるぐらいだ。
一番の問題はパワーとバッテリー残量の問題、ラップを早くする=電力を使うなので飛行時間は短くなるがバッテリーの消耗が早くなり残量が減る。
ラップを遅くすると飛行時間が長くなるのでやはり残量が減る、どこで折り合いをつけるかが難しいところ。
それに4S2700mAではF2Bを飛ばしきるには残量が一桁になるのでバッテリーに無理をしているように思う。
予算もあるのでどのバッテリーが良いかは悩むところだ。

設定はワイヤー長18.5mで回転半径は20mとしてラップを5.2秒と思っていましたが今日の測定では5.05秒でしたので次からはスイッチングポイントは3.1〜3.22ぐらいでやってみます。
5フライト目からは下の設定でした。
ノンガバナーモード4S2700mA APC12*6E逆ピッチ モーターOMA−3820−960 ESCキャッスルEdge Lite 50A

フライトタイム ファーストステージ ファーストパワー ファイナルパワー アクセルパワー ブレーキパワー アラームパワー スイッチィングポイント アクセルレンジ ブレーキレンジ
5分10秒 1分30秒 40.0% 42.0% 7.0% 4.0% 33% 2.98G 2.00G 2.00G



しかし通算13フライト目に早くも逆四角の背面で垂直をヒットさせてしまい壊してしまった、綺麗だった機体に傷がついてしまってすごく残念です。

垂直尾翼が見事に無くなっている。
パーツは粉々だ。
ノーズにも擦り傷が。ペラは折れたがシャフトなどは問題なし。
電動なので油が染みる心配がないので今回はこのままにしておこう。
キャノピーにも擦り傷が。
ここもこのままにしておこう。
右翼端上面にも傷があるがここもそのままの予定。
結構ひどい背面着陸になたが思いのほかダメージは少なくて良かった。


キャッスルESCのログを見てみます。

5フライト目のスロットルの動きです。
Uコンなので直接はコントロールしてはいませんがGセンサータイマーがしっかり働いているのがわかります。
平均が1418msで最低が1002ms最高が1495msとなっています。
表の横軸は時間で秒単位で飛行時間は5分10秒(310秒)なのになぜか1フライト230秒ぐらいになっています。



次は赤が電圧、緑が電流です。
電圧は右下がりでこれは仕方ないことです。
電流は最高が47.7Aです。
赤の横線は12.8V辺りにありますがカットオフ電圧ラインで電流値では43Aぐらいのラインになります。
上昇演技では確実に40Aを超えていますが各科目でだいたい最高電流地が同じぐらいになっています。
OSモーターにはちょっと負荷が多いかもしれません。