2003年のオリジナルプロジェクト発表

 
その名は EeeGee Fujita Aircraft  
          
イージー F Air 開発計画


以前作ったテトラのベアキャットとドエッジを参考に自作してみようと思う
プロジェクト名からしてなんだかパクリ臭いがとにかく作ってみよう
自分で作るとどれぐらいの重さで、性能のものが出来るか楽しみである。


その1はリブの切り出しから
かの ルルーさん曰く、翼型はたいして重要だと思っていない とのことなのでどエッジの型を自分流でアレンジして紙に書いて切り出す。それをバルサに写して切り出したのが左から2番目。これは翼端と胴体の切り欠きに使う。
問題は左から3番目のリブ、プランクの厚さ2mmほど小さくして前後縁分を切り取る。現物合わせで正確に作るには根気が要る。

3番目のリブからバルサ板にペンで書いた線を一気にカッターで切る、案ずるよりは簡単で綺麗に出来る。全部切り終えたら揃えてピンで留めて軽くサンディング、でこぼこがなくラインが通っているようにしましょう。
スパーの溝を切り、やすりで仕上げる、肉抜きは見た目だけのため。
切り出したリブは束ねていたその順番で使いましょう。
棒材は全て板から切り出す。

ヒンジが付く部分は6mm板を12mm幅で、その他の動翼部分は8mm幅で切り出す。スパーは6mm幅。前縁は35mm幅で。
オルファーのケガキカッターは威力を発揮する。
矩型翼で全幅1200mmとしたので棒材をつないで1200mmの物を作る。左右を作って真ん中でつなぐ方式ではなくて、通して使うことで少しでも強度を稼ごう。

いもづけではなくて、斜めに切って接着面積を増やす。この作業では昨年手に入れたスライド鋸が役に立つ。
前縁倒立式翼組み
前縁材にセンターラインを書いてリブのセンターを合わせて90度を確認して瞬間止め。アーラお見事 後縁側もきっちりラインが揃っています。
スパーと後縁材を接着して骨組み完成。かなりグラグラ状態。
桁間補強材は2mmバルサを80mmの幅で片側4枚づつ。中央は3mmベニアを140mm幅でスパーの間に接着。リブの感覚は15cm、これはトルクローラー小野流。
これがスライド鋸。
押し切り鋸との違いは鋸がスライドすることで300mmまでの長さのものが切れる。丸鋸盤と違い材料を固定して鋸を動かして切るので安全性が高い。
これらの部分は左右対称に作るため図面を書いた。
左右2つのパーツを重ねてスライド鋸で切るとバッチリだ、斜めの角度も十分調整して切るとほとんど、QRPのキットの部品のような出来になる。
リブとトラスは3mmバルサを6mm幅に切り出して使う。真剣に組んでいくがもし隙間が出来てもバルサの粉で充填すればよい。
翼部分の仕上がり。
材料を有効に使うため、スパーより前のプランク材は中央で付き合わせた。残りを中央プランクにしてしまえば無駄がない。

生地完重量 フイルム張り上げ後
主翼:252g 334g
エルロン左右:35g 56g
エレベーター:23g 35g
水平安定版:16g 22g
ラダー:12g 21g
オラカバの白色を張ったらそれなりの重さになったが、下面が白のままでは視認性が悪いので何とかしよう。
ホームセンターでエアゾルタイプのソフト99から発売のシリコンオフを見つけたので買った。
シリコンオフを吹き付けて拭いて、マスキングしてまた吹き付けて拭いて、THCのエンジンカラー(エンビ系)を吹き付けた。
う〜〜ん 黒いエアーサロンパス ハリハリ の感じ
フライトさせたら結構よく見えました。
黄色に黒か紺も良いでしょう。
オラカバを張ったら14g増になると思われますが、塗装なら2gの増量で済みました。

オラカバの普通色は一平方メートルあたり100gぐらいあります。

ここまで来て思わず手が止まってしまった。フイルムを張った重さがドエッジとあまり変わらないではないか、、、と言うことはまた2kgになるのか?これは気を引き締めて胴体を作らなければいけない。しばし考えてしまった。


しばらくの充電期間後に胴体の製作になりました。
2mmバルサを3枚つないで側板にします、長さが足らないので1枚を6分割して前部の側板としました。
80mm幅を3枚ですがそりを修正して切り落としたので3枚継いでも220mm幅になりました。

行き当たりばったりの製作のため胴体側面は,220mm*1040mmとなりました。ラダー部分を入れれば、25duぐらいになるのでナイフエッジは楽勝の予定。
前後の側板はいも付けにしないで、10mmほどずらしてペーパーがけをして斜めに削って接着面積を増やし強度を増すようにしました。
それほど大変な作業ではないので一度お試しください。
エンジン、主翼、水平安定版はセンターに1直線で取り付けです。
これで正面、背面の癖は無くなるはずです。
エンジンベッドはホビーセイバーから購入した、USA製のかなり硬い(ガソリン機の防火壁にも使えるタイプ)合板ですが、あちらサイズのためか 9.5mm厚です。
2mmの合板を左右に張って補強の3mm合板に直接接着できるようにしました。
もし10mmとか12mmの堅木が手に入ると胴体内のリブが作りやすいでしょう。
私は切り出してサンディングして厚さをあわせるのに時間を食ってしまいました。
胴体内リブと水平安定版、サーボベッド、主翼分割式のビスのための補強など。
このあたりはじっくり考えて進めました。
下は3mmの合板のエンジンからメインギヤ、主翼周りの補強材です。


完成した機体を見てクラブの連中はコンパネの胴体などと言っていましたが結構苦労しています。
張り合わせる前の胴体パーツ
一番考えたのは重心を合わせるために前後のモーメントをどれぐらいにするかでした。
今回はややノーズを長めにしてみました。
オリジナルとドエッジの翼を並べてみました。
エルロンサーボは上面に積んだ方が汚れなくて好きです。
写真の写し方のためにエッジのほうが大きく見えますが、、、
確かオリジナルの方が面積は広かったはずです。
胴体は軽量化のためオラライトを張りました。
かなり側面積が広くノーズモーメントが長いです。


胴体生地完 : 322g
オラライト張り後:334g  (尾翼部分は含まず)
一応完成の図
ノーズが長いのでなんとなくパイロンレーサーのような感じがしませんか?
受信機、バッテリーは御覧の位置にテープ止めです。
重心位置が決まってから見た目よく固定したいです。
エンジン部分はこんな感じ
メインギヤはRC−HOBBY製。FーAirの純正の物より剛性感があります。胴体前部とプロペラが近すぎてエンジン掛けにくです、これは失敗しました。スピンナー付けてスターターを使えば問題ないですけど。サイトーFA−56Fはキャブを塞いでプロペラを回すと簡単にチョーク出来て手でかけられます。
少し色気がないですが修理しやすさをモットーにシンプルにしてます。
決して手抜きでは有りません。


完成重量は 1850g 何とか目標値で収まった。
今回2mmバルサを15枚ぐらい使ったが1枚当たり22〜23gのもので結構重めのものでした
模型屋さんで在庫を調べたら18gぐらいのものがありました、材料を吟味すれば50gは軽く作れたでしょう。

機体データー
全長:1165mm(エンジンを含まない)     全幅:1204mm
主翼面積:48.6du
受信機:フタバR149DP              バッテリー:RCホビーせい ニッケル水素.4.8V720mA
エルロンサーボ:フタバS9601         ラダーサーボ:フタバS9204 
エレベーターサーボ:フタバS9202       エンコンサーボ:フタバS5102
スイッチはなし                   プロペラ:RAM12*6
エンジン:サイトーFA56−F           タンク:OK製 180cc(8〜10分のフライト)
メインギヤー:RCホビー製ファンフライ4mm タイヤ:MK45mm
テールギヤー、タイヤ:F.Airの物
リンケージはOK製HDロングサーボホーン、テトラ製ラダーホーンL、ボールアジャスタなどを使用


フライトインプレ まだ6フライトですが

O何といっても側面積から来るナイフエッジの浮きのよさ
 ミキシングなしでOK,低速からよく浮きます。私の腕ではかなり乱れますが
 この機体で初めて1ロール1周のローリングサークルが出来た。
 ナイフエッジループも簡単。
Oフラットスピン:これも簡単、ほとんど水平になり高度も落ちないで回るが上昇は無理?
Oコブラ:重心位置のためか頭が上がりフワフワしてやりにくい、これは腕のため?
Oトルクロールは練習中のためコメントできませんが、半分は右回りになってしまう。
 胴体の大きさのためにプロペラ後流の影響が大きいようだ。
Oパラシュート、やきとり:フルアップを引くと、失速して頭上げの状態になるはずが
 その場で小さな宙返りをしてしまう。新技が開発できるかも?

問題点
風があると直線飛行が出来ない 腕のせいでもあるが
 普通右からの風があればラダーを右に切ってサイドスリップの状態でまっすぐのラインを飛ばしますが
 この機体はラダーを右に切るとどんどん風見安定効果が出てノーバンク旋回の感じで風上に飛んで行きます。
 上半角のない矩形翼のためだと思います。

お勉強
胴体の中心ラインに全て0スラストで取り付けました
狙いどうりナイフエッジは癖がありません、では正面と背面はどうかというと
正面でトリムをあわせると背面にしたときダウンがいるんです。
仲間内でなんでだろーなんでだろーと話していると、メインギヤーが有るからか、
ラダーのカウンターバランサーのためではないかとの意見でした。
しかしベテランのTさんは、流石です。
重心位置と風圧中心が違うために正面でトリムを取ると少しアップになってない
ご指摘どうりに3mmぐらいアップになっていました、一同納得。
スタント機では水平安定版が-1度ぐらになっているものがありますが、
この機体ではエレべーターが0度になるように安定版をダウンで取り付けると良くなるらしいです。